今日もお外が、呼んでいる。

毎日の、スローランニングやウオーキングの記録。読書メータまとめも。

3月読書まとめ・12冊・ベスト本は「さよならは小さな声で/松浦弥太郎」

3月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3119
ナイス数:192

さよならは小さい声で 松浦弥太郎エッセイ集さよならは小さい声で 松浦弥太郎エッセイ集感想
この本をチョイスしたのは偶然だったけど。大ビンゴ!。寝る前の本にしようと思ったのに、結局一気に読了。丁度春になる今の時期、太陽の光がうれしく感じる気持ちに似ている気がする。いくつもの言葉がじんわり心に染みました。気に入ったエピソード①引っ越ししてきた「ワカメ」ちゃんが、バス乗り場で初めましての挨拶をしたことで。顔見知りの他人だった乗客が自己紹介。②子供が望むことしてあげることが大切。どちらも自分だったり、親がそうしてくれたなと思い出しました。老いに関する話も、50歳過ぎた私には、心にメモしておきたい言葉。
読了日:03月05日 著者:松浦 弥太郎
能面検事能面検事感想
「憎むべきは罪であって人ではない」。相手が例え上席や警察であっても、顔色一つ変えることなく対峙し、仕事を完璧過ぎるほどにやりこなし。”能面”と呼ばれる不破のキャラが、強烈!。符度って何ですかそれ状態。影となり支える事務官・見張る目線で書かれているので、「そんなに先に行かないでくださーい」と同じ目線で進み読めました。最初は短編物かと思って読み始めたけど。「大阪府警の証拠書類紛失」というありがちな話を端に発した事件。どんな壁をもズンズン突き破っていく様が痛快でした。もう頁少ないのにどうなるの?と一気読み面白し
読了日:03月06日 著者:中山七里
海とジイ海とジイ感想
「海神」でのジイは、いじめで登校拒否になったひ孫に「逃げてもいいが、逃げ続けることはできないんじゃ」。「波光」でのジイは、怪我で陸上競技を断念した孫に「自分の弱さを受け入れた時初めて、人は強くなれる」。どちらもジイの昔話からこの言葉を説いていくのが、いい。「夕凪」でのジイは診療所の先生。なぜ急に診療所を閉めることにしたのか。患者が老いて行くように、担当医だっていつか引退する時期が来る。「理不尽なことややりきれないことに対して抗う力がない」。白衣の下に隠された本音とそれを見守る看護師の絆が、ほろり。
読了日:03月08日 著者:藤岡 陽子
樹木希林 120の遺言 ~死ぬときぐらい好きにさせてよ (上製本)樹木希林 120の遺言 ~死ぬときぐらい好きにさせてよ (上製本)感想
いやーよくここまで樹木さんの言葉、集めたなあ。見開きで一つずつの内容になっていて。自分も老いの一歩に近づいたからか頷くところが多く。また親から「あんたねえ~」って言われているような感じもありました。それにウイットに富んでいるから、説教されてる感もない。「夫が嫌いって言ったら、その分あなたも嫌われてますよ」ドッキーン(笑)。映画「人生フルーツ」のナレーションがすごく好きだったのですが。それにまつわる話「死というものを日常にすれば、怖くないし、人を大事にする」。確かに家で看取ることが少ない今、大切かもしれない
読了日:03月09日 著者:樹木 希林
姑の遺品整理は、迷惑です姑の遺品整理は、迷惑です感想
発売一か月ほどで、読者登録1,000件してるのは。きっとタイトルがずばりそのままだし、「親の遺品整理」という案件を気にかかっているからかも。舅がなくなって団地に引っ越した姑。3DKに物があふれ出て、舅のウールの重い背広には誇りが溜まっている状態(わかるー)。鍋や鞄も何人家族?!。団地の家賃をいつまでも払うわけにはいかない。期限付きで片付ける主人公にアドバイスしたくなります。「もう全部捨てちゃえ」。でも途中からは、姑の団地での生活ぶりもわかって、今度は自分の亡き母の話になるのも、いい感じでした。必読ですよ。
読了日:03月11日 著者:垣谷 美雨
リベンジ・ホテル (講談社文庫)リベンジ・ホテル (講談社文庫)感想
江上さんというと、銀行物の硬いイメージでしたが。今作は「つぶれかけたホテルの再建」がテーマ。融資を渋る銀行話のエッセンスもあり、さっくりした分かりやすい内容。「できない理由を考えるより、できる理由を考えよう」。ホテルの従業員が、徐々に団結してアイディアを出していく。その過程が生き生きしています。灯台下暗しのごとく、まず地元との交流を深め、利用してもらうアイディア。ホテルの宴会場を仕切って、会議室のように使ってもらったり、地元のコーヒー店主の講座を開いたり。新人・心平がめげずに奮闘する姿も頼もしかったです。
読了日:03月15日 著者:江上 剛
襷を我が手に襷を我が手に感想
所属チームの休部から、大学の指導者になった朱里。それも新設された女子大の駅伝部。指導者も部員も1年生状態の中、少しずつ手ごたえを感じながら、進んだり交代していく様がいい。現役時代の経験を生かしたアドバイスが、いまいち響かないもどかしさが、わかる気がする。「カントクの仕事は準備。後は選手に委ねるのみ」。朱里の恩師の言葉は、子供の成長を見守る親にも当てはまりそう。犬おばさんこと大学理事長の「どいとくなはれ!」な、強烈キャラが個性的だなあ。「襷を、君に」と比べると7割かな読み応えは。指導者目線の内容が、新鮮。
読了日:03月18日 著者:蓮見恭子
ほんとうの味方のつくりかた (単行本)ほんとうの味方のつくりかた (単行本)感想
「味方の支えがなければ、翼のない鳥のようで、いくらはばたこうとしても空を自由に飛ぶことはできない」。確かにそうだ。人は一人では生きていけない。じゃあ、その味方をどうやって作るのか。それは自分の内面を磨いてからこそ、できるのではないか。お互いにリスペクトできなきゃ、それは「依存」でしかない。 人の輪に履いて散くのが苦手な私。いくつか出来てないな、と思う箇所がありました。①相手の話を最後まで聞きすべてを信じる。「何で?」とは聞かない。②女性は髪と髪型が整っていれば綺麗。③今日という日は明日のためにある。良作。
読了日:03月20日 著者:松浦 弥太郎
アイネクライネナハトムジーク (幻冬舎文庫)アイネクライネナハトムジーク (幻冬舎文庫)感想
短編集かなと思って読み始めたら。おお?これって微妙につながってるじゃん。何回も前を読み返しました。それが苦にならない面白さ。人間の出会いって、人のつながりから生まれていくと全編を通じて感じました。好きな章は「ライトヘビー」のボクサー。彼の話が終盤で全部のエピソードにつながるのが”おお!”。「ドクメンタ」の男性の「5年に一度会う女」も、着眼点がナイス。確かに私も5年に一度、こんな風に会っている人いるのかもなあ、って。今年映画になるそうですが、このちょいややこしい人間関係を、どう描くのか。ちょっと気になるな
読了日:03月23日 著者:伊坂 幸太郎
くろちゃんとツマと私くろちゃんとツマと私感想
本紹介に「一匹のネコがもたらす悲喜こもごも」とあったので。伸坊さんと猫の話=猫本かと思ったら。「子猫のくろちゃん、ツマは妻。そして私=著者。これが著者の家族のすべてであり、生活のすべて」な伸坊さんの周辺話だったという。猫成分はあんまりないじゃないかー!と思ったんですが。些細なことでも伸坊さんにかかると、なんかくすっと笑えるなのが結構愉快。①奈良県人はみなどこか鹿らしい感じがあるので「奈良の鹿の何割かは、もと人間だったかも②「お洒落なベレー帽の被り方」教本のモデルはみな女性。ツマと伸坊さんのやり取りも、楽し
読了日:03月25日 著者:南 伸坊
メッセージ&フォト 今日もていねいに。メッセージ&フォト 今日もていねいに。感想
枕元に置いておいて。一日の終わりに、思い当たる箇所を読んで眠りにつく。そんな読み方もいいかもしれない。内容的には「人生訓」に分類だけど、耳元で「大丈夫だよ」とささやかれるような。優しさに包まれる内容でした。それに添えられる写真(著者撮影)や、英語のことわざがいいエスプリになってる。一番胸にきたのは『弱いのがあたりまえ』。心がふさぎ込んだら、ゆっくり休むのが先決。休むことを悪いことだと思わないこと。たっぷり休めば、ゆっくり元気になっていく--。なぜ私の今の気持ちがわかるの?。と、力ももらえました。
読了日:03月27日 著者:松浦 弥太郎
東京近江寮食堂 宮崎編: 家族のレシピ (光文社文庫)東京近江寮食堂 宮崎編: 家族のレシピ (光文社文庫)感想
妙子と安江の「お節介おばちゃん」ぶりが、なんだか自分を見ているようで?!。親近感がわきました。話としては、①家主の不良娘との同居生活。②郷土料理の味が原因で、結婚は段の危機カップル。③安江と夫の話。①料理は「喜んでもらおうと作るからおいしいと言ってもらえる。そして嬉しくて幸せになる」。耳が痛いなあ(笑)。不良娘がおばちゃんズの料理や話で、少しずつ殻を脱いでいく所が胸アツ。②結婚とは育った味を足して、自分たちの新しい味にすればいい。工夫することは生活の一部だ。③酒癖悪い夫が、妙子にナイスアシストするのもいい
読了日:03月28日 著者:渡辺 淳子

読書メーター