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4月読書まとめ

4月ベストは、水生大海さん「ひよっこ社労士のヒナコの感想」。

4月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:2985
ナイス数:169

割れた誇り ラストライン 2 (文春文庫)割れた誇り ラストライン 2 (文春文庫)感想
シリーズ2作目が4か月後に出されるとは!。主人公岩倉のキャラ色が結構前面に出てきた感じ。各章の終わりなどの場面展開で出てくる岩倉の心の声。「これでは誰も守れないではないか」って本音だな。新しい相棒として入ってきた川嶋を「あいつはいったい何者?」と岩倉がいぶかしる話。これ目新しい組み合わせ。メインの話の、無罪放免となった男への、周囲の冷たい対応や嫌がらせの話。「推定無罪だったののじゃないのか?」と思いながら読んでいたので、連鎖して起こる事件から目が離せず。まさかの「え”-!」な結末に呆然でした。
読了日:04月01日 著者:堂場 瞬一
ニワトリは一度だけ飛べる (朝日文庫)ニワトリは一度だけ飛べる (朝日文庫)感想
来客もなく、電話もなく、ファックスも来ない。そんなイノ部屋に異動してきた3人とその上司。そこにオズの魔法使いの話。主人公で妻の実家の介護問題に悩む裕介=臆病なライオン。子供が闘病中の中川=ブリキの木こり。減らず口をたたくバツイチ・羽村=知恵のないカカシ。ますます「???」だったけど。中盤から「みんなで力を合わせれば」なノリが出てきて、面白くなりました。一番行動力がなかった裕介が、周囲に感化されて変わっていく様が。元気出ました。オズ話を盛り込むことで、謎めいたストーリーになった気が。重松節はちょい弱め。
読了日:04月02日 著者:重松 清
50代からしたくなるコト、なくていいモノ (単行本)50代からしたくなるコト、なくていいモノ (単行本)感想
「50代の~」と年齢層を絞った商品に弱いのは私だけじゃないはず。今作も50代になった岸本さんの私生活あれこれの話。自分が30代くらいからずっと、折を見て著書を手にしています。岸本さんの場合はサラッとしてて、説教じみていないのが毎回好感度大。ネット注文の箱の大きさ、引っ越しを繰り返して20年開けていない箱(他の人)、おしゃれじゃなくて目を守るためのサングラス。同感するところ多数。洋服を処分するかどうかは、「鏡の前で着てみる」。なるほどね。恐ろしや(笑)。両親を看取った介護の話も、知っていて損はない。
読了日:04月05日 著者:岸本 葉子
新宿の猫新宿の猫感想
人間と猫は、どこか似ている。群れを成して生活し、だけどどこか一人っきり。そしてプツンと連絡が取れなくなって、会えなくなる。新宿ゴールデン街にあるスナック「花梨花」での、ボクと夢ちゃんの話。お店のカウンターの仕切りを挟んだ二人が徐々に寄り添っていくストーリーが、どこか切ない。「会う猫みんな本当の私の家族のようで」。そんな夢ちゃんからもらった万年筆で、ボクは「これを使う時は新しい地平に向けて文字を記すとき」と一歩踏み出す場面。きっかけ一つで人は一歩を踏み出すものでしょう。少しばかり年をとった二人の結末もいい
読了日:04月07日 著者:ドリアン助川
傑作はまだ傑作はまだ感想
読了日に本屋大賞受賞のニュース(動画サイトで見てた)。ずっと読んでいる作家さんなので、嬉しかったです。瀬尾さんの作品には「悪い人」が出てこず、どこかにあるかもしれない話の切り取り方が入りやすいです。今作は、50歳で町内会や常識を知らずに生きてきた作家が。生物学上の息子がいきなり訪ねてきて同居することで、少しずつ変わっていく様が面白い。人というのは、外部からの刺激がないと溜まった水のように買われない物なのかも。息子のキャラが現代っ子。風でいて、実はしっかりいきいきしているのが気持ちいい。
読了日:04月10日 著者:瀬尾まいこ
永遠のおでかけ永遠のおでかけ感想
大切な人を亡くした経験者は頷き、未経験者にもいつかは来る日を想像する。命には限りがある、永遠にもう会えないことを胸に留めてほしい1冊。余命わずかな父に頼まれたビスケット。これが父への最後のプレゼントになるかもなんて、覚悟しながら面会するってキツイ。私の母の場合は面会に行った翌日に、誰も気づかないまま召されて行ったけど。母なりにそういう思いをさせないようにしたのかも、って感じました。ミリさんの「父の心配をしなくていいんだ。胸のつかえが下りた」と納得する箇所は、正直な気持ちかと。生きているうちに語らい、笑おう
読了日:04月14日 著者:益田 ミリ
水曜日の手紙水曜日の手紙感想
2018.12.6で終了したプロジェクト「鮫ケ浦水曜郵便局」をモチーフにしたフィクションとありました。へー。大好きな森沢さん作品なので手にしましたが。実際にもこの話のようなことがあったかも!と思う内容。直美が日頃のうっ憤を「自分だけの手帳に書いていく」って、私も似たような事してた。洋輝も先にフリーになった友人をうらやましく思う。隣の芝がとても青く見えるのは、みんなそうだよね。「愚痴ばっかり言っているうちに」人生終わるなんて。がーん、いやだ。手紙って書く時間・出すまで時間を、考える時間に充てられるからいい
読了日:04月18日 著者:森沢 明夫
ひよっこ社労士のヒナコひよっこ社労士のヒナコ感想
私は社会人生活の大半を、総務係で過ごしました。なので懐かしい単語が盛りだくさんでとても興味深い。①社会保険料は4~6月の給料平均で決まる②退職時の離職票に「自己都合」と書くか「会社都合と書くか」③年末調整には、個人情報が盛りだくさん等。「なぜ自分でできる仕事を社労士に頼むのかな」と当時は思ってたけど、小さな会社ではそれ専門の社員を雇うよりはコスト安いし専門家だし。主人公の雛子は、行く先々で「先生」と呼ばれプレッシャーを感じながらも、得意歳の裏の顔を見極めアドバイスしていく所がナイスでした。面白かったなあ。
読了日:04月20日 著者:水生 大海
50代から、いい人生を生きる人50代から、いい人生を生きる人感想
最近やけに本書のような「人生訓」の本を手に取っている。なぜだろうと思って気付いた。50歳も過ぎると、自分を叱咤激励してくれる人が少なくなったからかもと。なにが幸福か不孝かなんで終わってみなきゃわからない(愛子)。人生はそんなに我慢ばかりする場所ではない、何歳でもやり直せる(寂聴)。人間は体を動かしながら考えることができないので、身体を動かしてみる(日野原)。自分の目の前にあるものを愛せばいい(山田)。隠居は年寄りのけじめというメイコさんの言葉は、新鮮でした。
読了日:04月20日 著者: 
親が死ぬまでに一緒に食べたい35のごはん親が死ぬまでに一緒に食べたい35のごはん感想
日々の中で幸せに感じるものの上位に「家族で語らいながらご飯を食べること」が挙がるでしょう。本作のタイトルから親を亡くす悲しい話かな、と思ったけど。そうじゃない話も多かったのがいい。認知症が進んだ母に「今年も梅干し送ってくれる?」と話しかけると、「塩分控えめだから毎日食べれるよ」と返事をする話。父が倒れたのをきっかけに、息子がお店の名物コロッケを継ぐ話。伴侶を亡くして元気のない父を、息子がお寿司屋さんで励ます話。お父さんの命日は餃子パーティーの話。どれも「そうだよねえ」と頷きました。さあ私は父と何が食べたい
読了日:04月23日 著者:親孝行ごはん研究会
両刃の斧 (中公文庫)両刃の斧 (中公文庫)感想
15年前に長女を何者かに殺害され、次女を白血病で失った柴崎。まさか柴崎が容疑者に。世話になった警察官たちは、納得いかない。柴崎は一貫して取り調べに黙秘って、そりゃあ相手の手の内は知り尽くしているもんね。家族ぐるみの付き合いだった川澄が、15年前の事件を調べるうちにいろんな「怪しいやつ」に出会います。だけどそれがことごとく外れていくのが、ますます深まる謎。そもそも柴崎はなぜ黙秘するのか。事件の話と並行した、「それぞれの家族への思い」がキーワードになっているのが面白かったです。
読了日:04月27日 著者:大門 剛明
夜廻り猫(5) (ワイドKC)夜廻り猫(5) (ワイドKC)感想
「幸せにしてもらったのは、私達なの」。わかるよその気持ち。飼い主飼い猫の枠を超えて、大切な存在。この話の猫さんがうちのキジトラちゃんにそっくりで余計グッときました。平蔵の出番はちょっと控え目だけど。人間の胸にある涙のにおいエピソード満載で、書店で探した甲斐があった♪。「写真に残せなかったけど、心で覚えている」。スマホで簡単に撮れる今に、問題提起を感じました。時間の秋発売、すでに楽しみ!
読了日:04月29日 著者:深谷 かほる

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